プロレス格闘技雑誌の『Dropkick』でSPIDERの特集をしていただきました。
ご厚意により全文転載の許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。
有吉では、実際にここでSPIDERを使ってみましょうか。
博士最初から実際に使ったほうが早かったな(笑)。
──いやもうホント柔術と一緒でやってみないとわからないんでしょうね。PRIDE前夜は「昭和・新日本上野毛道場の技術で充分に対抗できる!」という感じで前田日明は言ってたわけですから!
有吉(無視して)まず簡単に説明すると、SPIDERには一週間分のテレビ番組がすべて録画されます。現在一般向けのSPIDERを開発中で現在はプロ用のみの販売となってますが、ほとんどのテレビ局や政治事務所、大手企業だけではなく、霞ヶ関の官公庁や政治家事務所までも導入しています。
博士テレビ局や政治事務所がこぞって導入するのはよくわかる。世論や世の中の動きを知るにはSPIDERは欠かせないから。
有吉まずSPIDERの検索サービスから。たとえば「す」で検索すると「水道橋博士」の名前が検索候補として出ますよね。この検索候補はこの1週間以内にテレビに出た方の名前だけ表示されます。
──出演されてない人間は候補に出ない。
有吉はい。検索自体はできます。ただ、候補として表示されて検索したのに「ヒットは0件でした」は時間の無駄ですから
──たしかにそうですね。
有吉そうすると「水道橋博士」が出た番組、CMの検索結果がズラリと並びます。
博士これだけでも凄いんだけど、なによりオレが出演していなくてもオレについて語られてるテレビ番組も拾っちゃうの。
──え~っと、それはつまりテレビ番組で博士が出演していなくても、出演者の誰かが名前を口にしたら、それを検索してくれるというわけですか……?
博士そういうこと。凄いでしょ?
──ちょっと信じがたい機能ですね……。すいません、今度は「プロレス」で検索していただいてよろしいですか?
有吉やってみましょうか。あ、CMが1件出ましたね。「野上慎平」という方がCMに出られてますが……(P139囲み参照)。
──『ワールドプロレスリング』の実況をされているテレビ朝日のアナウンサーですね(笑)。しかし、このCM、初めて観た。
博士ということは「知らなかったCM」と出会えるチャンスがSPIDERにはあるんですよ。テレビ業界のHDDに対しての拒否反応って「CMスキップ」されると思いこんでることじゃない。それは誤解なの。CMはCMとして、一つの作品としてSPIDERを通じて出会うのよ。だからCMの視聴機会も増えるんです。
有吉あとほかに「プロレス」というキーワードでヒットしたのは……『ワイドスクランブル』が出てますね。なぜ検索結果に表示されているかというと、その理由を見てみましょう。『ワイドスクランブル』は2時間弱の情報番組ですが、その中で「プロレス」という言葉が出た瞬間を検索してそこから再生できるんですよ。
──“そこから”!!
博士凄いでしょ。そんなプロレス情報はテレビ欄からは絶対に知り得ない。既存のHDDの検索機能もでも無理。
有吉検索がここまでできるのはオペレーター70人が24時間365日テレビを観続けて「ここで誰がどういう話題で出た」というデータを作ってるんです。そしてSPIDERには検索するだけじゃなくて「ソーシャル」という機能もあるんですよ。これにはツイッターと連動して話題になっている番組やCMまでもがずらりと並んであるんです。
博士つまり、『てれびのスキマ』くんのようにテレビ番組をキュレーション(ウェブの情報を集めて分類)できる人が、この「ソーシャル」に書き込めば、フォロワーはそのテレビ番組を共有できるの。
──でも、現在もスキマさんはツイッターでテレビ番組の面白シーンをツイートしてますよね。
博士でも、そのツイートを読んだときにテレビの前にいなきゃ確認できないし、全録のHDDを持っていたとしてもその番組の頭から観ないとそのシーンを確認できないじゃん。SPIDERの「ソーシャル」だと、そのリンクを踏むだけで『てれびのスキマ』くんの指摘するそのシーンに飛べるんだよ。
──格闘技の試合が放送されていたとして「ヒョードルがパンチでKO!」というリンクを踏むと、そのシーンから観られるという。
博士そういうこと。こうしてテレビの面白さが瞬時に日本中で共有できるわけだよね。それと、テレビ番組の編成って地方ごとに違うじゃない。その問題も解決しようとしているの。