プロレス格闘技雑誌の『Dropkick』でSPIDERの特集をしていただきました。
ご厚意により全文転載の許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。
佐々木いまの話に絡めて言うと、家電というのは単体の製品ではなくて、サービスと一体化してるという流れがいまの日本ではまったく理解されてなかったんです。単体の製品として見ると、HDDというのはハードディスクが内臓されていてチューナーカードがある、と。そうなると、どのぐらいの容量があるのかというところに目が行きがちになるんですね。テレビも単体で売ると、そこで目立つのは液晶画面や3Dとか、超解像度のハイビジョンというほうにどんどん進んでしまってる。
有吉でも、それでは何も変わらないですよ。テレビは不便のまま。
佐々木いまの日本のテレビってのはいかに視聴者の番組視聴環境をうまく演出するかという発想に欠けてるんです。つまり新インターフェイス(接触や接続)としてのテレビという考えがまったく欠如してて、たとえばソニーにしろパナソニックにしろ、まったくそれができてない。最近だと立石(泰則)さんというジャーナリストが『さよなら!僕らのソニー』という本を出したんだけど、何が書かれてるかというと(ハワード・)ストリンガー体制になってからのソニーは本来のもの作りを忘れてどんどんサービスのほうに行ってしまった。本来に立ちかえってもの作りをしろと言っている。それはひとつの考え方なんだけど、そこで立石さんの提示してる本来の本筋はいったいなんなのかっていうと、それは高解像度の進化であると書かれてるだけなんですよね。
有吉でも、高解像度でやったって売れなくなってるから日本の家電の限界がきてるんですけどね。
佐々木もちろん、ものづくりも大切ですが、どうやってサービスともの作りを一体化するかを考えないと家電の未来はないですね。そこを切り開こうとしてるのが、ソーシャルとテレビの連動を図ろうとしているいわゆるスマートTVと言われてる製品群なんだけど、日本のメーカーはまったく出してないですね。日本のメーカーが作っているのは超高解像度や3Dばかり。実際、日本で唯一アメリカに匹敵するぐらいのまともなスマートTVがSPIDERなんですよね。
博士とはいえ、これがだいたいいくらで売ってくれるかってことでしょ、読者の最大の関心は。これが、いくら便利でも100万だったら絶対買わないしね。有吉社長、いくらで売りますか?
博士とはいえ、これがだいたいいくらで売ってくれるかってことでしょ、読者の最大の関心は。これが、いくら便利でも100万だったら絶対買わないしね。有吉社長、いくらで売りますか?
博士とはいえ、これがだいたいいくらで売ってくれるかってことでしょ、読者の最大の関心は。これが、いくら便利でも100万だったら絶対買わないしね。有吉社長、いくらで売りますか?
──ほかの全録機と同じ値段なら年末まで買い控えますね。
有吉もっと突っ込んだことを言うと3年以内に5万になります。ハードディスクの容量はもっと大きくなって安く作れるようになりますから、10万は手が出ないなっていう方は2~3年待ってください(苦笑)。
博士どんな商売っ気のない人だよ(笑)。
有吉メーカーじゃないからそういうことを言えるんです。具体的にはさっき言ったようなサービスを含めて、我々はL. L.Beanになりたいんです。L. L.Beanはアウトドア用品のメーカーなんですけど、買っていただいた靴を修理します、と。毎年新しい機種を出して買い替えを勧めたりはしません。斉藤さんが死ぬまで買っていただいた1台のSPIDERが使えるようにサービスを徹底していきたいんです。
──「ゆりかごから墓場まで」のメディアサービスですね。いやあ、これを読んだ人は絶対に欲しがるんじゃないかな。
博士斉藤くんもわかってきたでしょ。プロレス格闘技雑誌でこういうグッズだけでページになるのはアントニオ猪木の永久機関の発明記者会見をやって以来じゃないの?
有吉永久機関? ホントですか!?
──はい。あの会見はちょうど10年前のことでページ担当は偶然にもボクでしたね。たしか帝国ホテルで記者会見したんです。
博士でも、その永久機関は記者会見の途中に動かなくなって「どうやらネジを一本締め忘れていたようです。ムハハッ!」ってそのまま。「あれはアントニオ猪木の頭のネジがはずれてる」ってみんなが言って終わった(笑)。
──あのとき開発者が「この永久機関がどうやって動いてるのかは私もわからない」と言っていた代物ですからね(笑)。
博士あれも見果てぬ夢を見続ける偉大なる猪木イズムだったなぁ。でもSPIDERは夢じゃなくて現実だから。明るい未来が見えてるもん。
有吉ハハハハハ。SPIDERは年末にはみなさんのお手元に届き、ちゃんと動きますからご安心を。